日本語が亡びるとき
それまでは評判にはなっているらしいが予断を持たない様に内容については目にしない様にしていた。但しタイトルから勝手に予想していたのはインターネットで垣根が低くなった時代に英語に飲み込まれる事によって日本語が亡びる・あるいはグローバル化によって亡びる、そう言う感じの内容だった。その場合、大多数を占める大衆が他の言語を使える様になる訳が無いから簡単に亡びるなんて事はないと反論する気持ちでいた。
今週ようやく到着して読み出した。だが、冒頭は日本語がどうのこうのと言う話はほとんどない。モンゴルの詩人もリトアニアの詩人も知ったこっちゃねーよとこの本を見くびりだしたが、結論から言うと良い本だった。と言うか、後半の主張部分は常日頃の私の主張とかなり合致するのでこれは推薦したい。特にこのサイトに来る様な若者層に是非とも読んで欲しい。かんなぎのファンにもCLANNADファンにもロザパンファンにも読んで欲しい。
この本の冒頭のモンゴル人の話もリトアニア人の話も、日頃日本語の成り立ちや言語環境に関して思いめぐらしていない人達にには必要な導入部だと割り切れる。逆にそこを踏まえている人なら第6章からいきなり入っても問題ないだろうが、但しそれでは勿体ない。
この本が若い層に広く読まれ、日本の国体について思考停止に陥り自身の保身の事しか考えていない政治家や役人どもを是非とも突き上げる事を望む。