« 中華料理店・娘々の歌姫 | Start | 隠の王-NABARI-・第6話 »

未完成作品を完成させる

クラシックファンなら誰もが知っているし、そうでなくとも名前ぐらいは聞いた事があるだろう曲にシューベルトの未完成交響曲がある。交響曲は通常は4楽章構成をとるもので(そうでないものもいくらでもあるが)、シューベルトもロ短調交響曲をその方向で作曲していたものの第2楽章を完成させスケルツォをスケッチしたままで作曲を終わらせてしまった。

交響曲では他にもマーラーの交響曲第10番、ブルックナーの交響曲第9番が未完成である。

作曲家が有名で未完の曲の出来が良ければそれの完成品を聴きたいと言う欲求は人間として当たり前である。ブルックナーの交響曲第9番など第1楽章の神の音楽とも言える素晴らしさを体感するならば(ごめんなさい。ここはブルヲタが入ってますw)、完成品をどうしても欲してしまうのはやむを得まい。だが、第4楽章として「テ・デウム」をつけるのは木に竹を接ぐ感が否めないし、残された第4楽章のスケッチから起こされた完成版も第3楽章以前のブルックナーの霊感からはほど遠い。

こう言う未完成品を完成させた比較的成功した例はモツレクとして有名なモーツァルトのレクイエムがある。成功かどうかは色々言いたい人もあるだろうが、まあまあ良い方だろう。

さて、ここから今日の話。

なんでまた今更こう言う未完成品の完成についての話を始めたのかと言うと、いささか今更感があるが4月から始まった「イタズラなKiss」のアニメ版がこれを企図していると今朝知ったからである(をい)。イタズラなKissは多田かおるさんが平成2年から平成11年に亘って別冊マーガレットに連載し人気を博した作品だが、作者の急逝によって未完となった。それから10年後の現在、ドラマ化があったりして人気は続いていた様だがこの時期にアニメ化かと思っていたが、このアニメ化が「ファンの愛情溢れる支持に真にお応えするべく、未完のストーリー部分を今回のアニメーション化にて完結を迎えます。」(公式サイトから)までを考えていたとは正直驚きである。

熱心と言う訳ではないが、多田かおるさんが別マにデビューした時からしばらく読み続けていた読者としてはこの野心的な試みがそれなりに(上述のクラシックの話の様に、原作者ではない人が作品を完成させる場合はかなり困難を伴う。だから期待も控えめに)成功してくれる事を願ってやまない。

|

« 中華料理店・娘々の歌姫 | Start | 隠の王-NABARI-・第6話 »

TrackBack


Folgende Weblogs beziehen sich auf 未完成作品を完成させる:

« 中華料理店・娘々の歌姫 | Start | 隠の王-NABARI-・第6話 »