YouTubeで伝わった事、伝わってない事
ハコフグマンさんのYOUTUBEが教えてくれたことと言う記事を読んで「業界人」にYouTubeを通して伝わった事とまだ伝わっていない事があるのに気づいた。
この人ひとりを指して業界人全般を語るのはありえない話なのだが、ネタは簡単な方が理解しやすい。と言う事で、とりあえず全般化して話を進めたい。
ハコフグマン氏がYouTubeが教えてくれた事として以下の3点を挙げている。
1.視聴者に長尺は好かれない
2.視聴者は画質に拘泥しない
3.視聴者は見たい時に見たい物を見る
1.視聴者に長尺は好かれない
これは基本的にその通り。特にYouTubeの様に計り知れない程の量のコンテンツが存在する場合、特別な理由でもない限り長尺物は見ない。これには理由がある。
ひとつは画質で、これは次の「2.視聴者は画質に拘泥しない」に絡んでくるのだが、YouTubeはあの様な仕組み故に画質が宜しくない。YouTube環境の中でも良い画質の物・ひどい画質の物もあり、良い画質の物は結構見られる。ひどい画質の物はとてもではないが長時間の正視には耐えられないし良い画質の物と言えどもあのサイズで長時間は耐えられない。これも手伝って長尺の物はそもそも見る気にならないのだ。高画質・大画面になったらこの傾向は微妙に変わると思う。
もう一つは見るスタンス。ネット上の物を見るほとんどのケースでは腰を据えて見ようと思う習慣が出来ていない。これはこれまでに培われてきた習慣で、今後環境の変化で変わる可能性が無いとは言えないが少なくとも現時点ではそう。だから長尺のは見ない傾向になる。
もっとも、ハコフグマン氏が語っている編成の都合で尺が伸ばされたコンテンツに対する経験を我々視聴者が深層心理に刻み込まれていて「長尺の物=内容が薄い」と経験則から忌避していると言うのは否定できない。
2.視聴者は画質に拘泥しない
そんなことはない!
予想よりも画質に拘泥しない、と言うのなら分かるが画質がどうでもよいなんて思っていない。これは何が何でも見たい物であるかどうかとのバランスによっている。例えばU局連合で放送されるアニメが沢山あるが、東京圏で言うとMXTV,tvk,テレ玉、ちばてれびで同じ物が日を違えて放送される。当然一番早く放送されるU局があり、それが私が見られる局よりも先にYouTubeにuploadされるが、自分のエリアの放送を待たずしてYouTubeのを見たいなどとは到底思わない。だが、これが放送されない地域に住んだのならきっと喜んでYouTubeのを見るだろう。
ハコフグマン氏はこの「画質に拘泥していない」面を地デジ&ハイビジョンの批判に援用しているが、そこまで持って行くの牽強付会にすぎる。大体、最低でも30インチ超、或いは40インチ超のテレビを持ったら地アナの画面など汚らしくて我慢出来ない(一部は我慢してるけど)。地デジでSD画質で放送されたら「お前ら(=TV局)、なにを怠慢こいてるんだ!」と怒鳴りつけたくなる。
悪い画質はどうしても見たい物がそれしかないから見てるのであってそれで良しとしている訳ではない。
3.視聴者は見たい時に見たい物を見る
これは当たり前と言えば当たり前なのだが、TVの録画とYouTubeの件とはちょっと異なる。YouTubeの件はどちらかと言うと以下の見方だ。「自分は見逃したのだがこんなものが噂になっている。今すぐ見たい。」そう言うニーズだ。今までは「家族同様の親しい友人」からディスクを借りたりしていたのが、そう思った時には目の前のネット上に既にある、と言うのがポイントなのだ。
「見たい時に」と言う件ではどこかの放送関係者がコピーワンスの擁護か何かで「コンテンツは我々が放送した時に見るものだ」とかほざいたのがあったが、視聴者を馬鹿にするにも程がある。
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