電気機器がつきつける文字文化への問題
みなさん(日本語を使う人)はPCで文字入力をする時にどんな入力をしているだろうか。私はかな漢字変換の為の入力はローマ字モードだ。と言うのも遙か昔タイプライターくらいしか一般にはなかった時代にタッチタイプを覚えてしまったのと、英単語(例えば上の「PC」も)の入力も結構頻繁に行うからだ。
だが、携帯電話では事情が違う。ローマ字モードなど考えられない。あまりにもタイプ数が増えるからだ。同じ様にDVDレコーダーでリモコンでの文字入力も仮名入力である。
では、日本語の様な音節文字を持たない中国ではどうしてるのか。CNETで以下のコラムが掲載されている。
中国携帯電話事情--面倒な漢字変換を助ける便利な機能とは?(japan.cnet.com)
基本的にはピンインで入力しているらしい。一方最近のテクノロジーを受けて手書き入力も可能になっているらしい。速度的にはピンインの方が圧倒的に速いだろう。
ここで注目したのは「若者の多くは、指先で器用に文字をピンイン入力している」というくだりである。実はピンインの歴史は当然と言えば当然ながら浅い。本格的にピンインが中国で使われる様になったのは1958年に毛沢東が導入を決定してからだ。その一方で簡体字も採用され大陸中国の文字表記はテレビや新聞で見られる様に簡体字になっている。だが中国の小学生は簡体字よりも先にピンインを覚えるらしい。
近代中国の文字体系は日本のかな漢字まじりの体系(これとても今の姿は最近のものではあるが)よりもずっと歴史が浅く、また固定されたとは言い難い。たとえば中国でDVDレコーダーはどんな文字入力になっているのか(やはりPCでの入力の様にピンインからの変換だろうとは思うが)、電気機器の入力が総じてピンインを要求してくるのなら果たして簡体字の文字体系はどれだけ維持できるのか。中期的な文字文化の変容が注目されよう。
ところで台湾はどうしてるのかな?
ウェード・ジャイルズ式とか使ってるのだろうか。
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