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本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第二部・第8話

マインが孤児院の子供達に三匹の子豚の話を読み聞かせていた。絵本を作ろうと言う目的からどう言う感じにしたら良いのかの試行らしい。三匹の子豚程度なら別に原稿は要らないのでは?と思ったが、やはりメモ程度に話の流れを書いておいた方が淀みなく語れる。
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しかし読み終わってから子供達の反応を聞いてみたら「子豚って何ですか?」「狼って何ですか?」と言われてしまった。この世界には豚も狼も、それに該当する生き物が居ないのか。だったら別の生き物に置き換えたら良かったんじゃ?

ヴィルマもロジーナも豚も狼も知らないと言う。これってひょっとしたら神殿から外に出た事がないから他の動物を知らないだけなのかもしれない。ともかく、このままでは駄目だと思うマイン。だったらどんな絵本にしようか考え込む。

子供達が帰った後でマインはヴィルマに過去の話をふってみる。ロジーナがそれを補足して、自分がヴィルマの過去の事をマインに話しておいたと付け加えた。マインがヴィルマに同情する訳だが、この世界ではマインは凄い小さい子なんだよね、青色巫女見習いとは言っても。そんな子に男に襲われそうになった件を同情されるのはどうなんだ。でもマインの心遣いに感謝するヴィルマ。

どんな絵本にするのか考え込んだせいで、タウの実に魔力を注ぎ込んでトロンベの実にして、そこからにょきにょっきーを生やして刈り取っている時も心ここにあらず。それはともかく、これでトロンベの収穫は定常的に出来る様になっていたんだ。ひょっとして以前は高価な植物紙の扱いだったトロンベ由来の紙はこれで普及帯になったのかな。

紙が用意出来たら次は印刷を考えないとならない。しかも絵入り。印刷にはインクも必要。インクが欲しいとベンノに言うと、インクは高いぞちゃんと原価計算してるのかと聞かれて完全に詰まるマイン。ベンノからは原価計算もしないで商人が務まるのかと怒られるものの、もう商人じゃないもん、巫女見習いだものと言うともっと怒られる。
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印刷の道具の調達の為に色々歩いて回るが、インクはインクで一種類しかないらしい。じゃあ高いし、そもそも植物紙に合致したインクではあるまいし、さらには印刷向けじゃないだろう。手書き用のインクだろう。こうなったらインクは作るしか無い。以前灰を集めて作ったね。

と言う事でマインやルッツが、そしてギルとかが灰をかき集め始めたのは良いのだが、灰色神官も大勢で灰を集めだしたぞ。マインの影響力はもうそこまで広がったのか?このあとマインは神官長に呼び出されて、今年は灰色神官による灰の掃除がやけに早く始まったが、また何かたくらんでいるのかとマインに例の盗聴防止装置で尋ねる。

本作りの為のインクを作るから灰を集めていると言うのは納得した。ただ、あまり派手な行動をとると新殿長に睨まれるからほどほどにしておけと。何かやる時は事前に告げろ、おまえのやる事は心臓に悪いw そして絵本の中身は決まったのかと聞かれて、聖典を子供用にするとマインは答える。聖典の内容なら子供にも良いし字も学べる。それは良いことだと神官長は許可を出した。

聖典の内容ならヴィルマも絵が描ける。そこでヴィルマは下絵を描いて、それをジークが木版に鏡写しに掘って、原版とした。確かに原版の段階では精緻な絵で素晴らしい。だがそこにローラーでインクを載せて紙をあてがって版画の様にこすったら、あら真っ黒。子供達は未だ本とか字とか見た事がないから紙に絵が転写されるのを面白がったかもしれないが、ルッツやマインから見たらこりゃ駄目だ。

子供達は出来栄えはどうあれ紙に絵が転写されるのは面白かったみたいで、孤児院に帰ってからヴィルマに一緒に見に行こうよと手を引っ張った。しかしこれがヴィルマのトラウマスイッチを入れてしまい、ヴィルマは思わず小さい子を払い除けてしまう。子供は泣いてしまうのでヴィルマが慌てて謝るものの、それ以降のヴィルマの様子は子供達から見ても沈んでいる様子になる。

細かい絵柄ではこの時点の印刷技術では駄目だと思ったマインは●や▼の簡単な絵柄だけの印刷を試してみた。この時点では木版画の方法からも変更したみたいだ。印刷してみてこれは行けそうと考えたマインが、紙の切り抜きで絵を試してみる。元の図柄はヴィルマが掘った物があるから、それを極めて簡略化した切り絵にする。そしてヴィルマに相談した。自分では絵の良し悪し、子供受けが分からない。これを参考にして出来ないだろうかと。ヴィルマはこれを見て新しい手法に挑戦する事になる。これが過去のトラウマから抜け出す新しい世界への挑戦にもなった。

神官長には書き下ろした子供受け聖典の内容を見て貰う。しかし神官長は首を横に向けて例の説教部屋へ。説教部屋かよ。神官長が盗聴防止装置程度ではなくて説教部屋で何が言いたかったかと言うと、マインの書いた原稿が整いすぎているのが解せぬと言うのだ。

聖典は難しい。その内容を理解して、子供が分かる様な文章にするのは簡単な事ではない。最初の頃、神官長がマインに聖典を読み聞かせていた時は単語の意味すら覚束なかったのが、どうしてここまで出来るのか。まるで他の言語で言語能力を既に習得していて、こちらの言葉をそれに置き換えているみたいではないか。

核心を突かれました。

神官長のこの問いにマインはどう答えるのだろうかと思った。もうここで前世の事を話してしまうのか。ちょっとそれは早いのではないか。前世を秘匿してこそ話に面白味があるのだから。そしてマインが答えたのは、以前同じ様な問いをされた事があると。料理のレシピを次々と出した時に聞かれた。一体どこでこんな物を覚えたのかと。その問いかけにどう答えたのかと神官長が尋ねる。そうしてマインが答えたのは「夢の中で、もう二度と行けない夢の中で見た事」と言う。

神官長は神殿にいるくせに妙に現実的で夢のおつげでは納得しない。でもそもそもマインにかくしごとは無理だし、その言い分は自分が考えた別の言語世界をマインが知っていると言う仮説には合致する。だからこの時点ではそう言う事で理解しようと言ってくれた。

そのうちにヴィルマの切り絵が完成する。これなら行けるのではないかとマインとロジーナがそれを見てさっそく印刷工房へ向かおうとしたら、ヴィルマも行きたいと言う。ヴィルマ、新しい技術に挑戦して、新しい世界にも挑戦する気持ちになったのだ。

その気になったヴィルマに対して、マインはヴィルマの事はちゃんと守るから、男が近づかない様に自分が守ると言うので、その役割は逆だとロジーナに言われてしまった。

そうしてやって来た工房。おお、灰色神官が何人かで作業してるじゃないか。もう字の方の印刷は始まっていたのか?そして灰集めの時もそうだったが、マインがもうこれだけの灰色神官を動員出来る状態になっている。神官長の絵本作り許可が出たのが大きいのか。

そしてヴィルマの絵を謄写版の様にして印刷。今度は綺麗に印刷出来て、みんなが出来栄えに喜んだ。ヴィルマも孤児院を出て工房に足を踏み入れられて良かった。

こうして紙への印刷は順調に進む。印刷された紙は、まるでコミケ会場でコピーしたのを折りたたむかの様な作業で準備が進められ、最後にそれを綴るのはトゥーリに任せられた。
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トゥーリにこそやって貰いたいとマインが持ち込んだ。トゥーリのお針子技術で紙が束ねられて製本される。最後に糸を切るのはマイン。

こうしてとうとう待ち望んでいた本が完成した。
ここ迄二年の歳月だった。

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