ヴァイオレット・エヴァーガーデン・第4話
アイリスに指名の仕事が入る。これまでの雰囲気のとおり、アイリスは未だ駆け出しで宛名打ちばかりでこれが初めての指名の仕事。うわつくアイリスにエリカが調子に乗ったらだめと言うとアイリスは分かってると答える。だが、そこにヴァイオレットがその分かってるは本当は分かってないと言う意味だなと指摘。ヴァイオレットが少し人の言っている言葉の本質を掴める様になった成長の証だと思うが、これにはアイリスが怒る。怒って振り向いたので階段から落下。
今回、アイリスが出張で指名の仕事に行くとなるとヴァイオレットの出番はどうなるんだと思ったのだが、アイリスが階段から落ちてAnotherなら死んでいた場面で右腕を怪我して代わりにタイプする要員としてヴァイオレットが付き添った。
カザリと言う場所はアイリスの故郷。クラウディアが「へーそうなんだ(棒」と言っていた。すぐに分かる訳だが、これはクラウディアは依頼主が誰で何の目的だったか理解してたね。これと言った特徴の無い場所ですねとヴァイオレットが悪かったなと言うが、資源のある場所は逆に外国の侵略を招くと。それを聞いて戦争で失ったヴァイオレットの腕の事を思い出して謝るアイリスに、ヴァイオレットは何故あなたがあやまるのかと言う。ここら辺は未だ人の言葉の中に含まれる心が分からないヴァイオレット。
故郷に錦を飾るつもりで駅に降り立ったアイリスだが、さっそく水たまりで足を泥につけてしまう。これ、原作でもある描写なの?もし無いのを京アニが入れたとしたら凄いね。
そこにやって来たのはアイリスの両親だった。依頼主を聞いてみたら曾祖母の名前だそうで、本当は母が依頼したのだ。それを聞いて折角ちゃんとした仕事だと思って来たのにと文句を言いかけたアイリスだが、ヴァイオレットがもっと厳しくそれは虚偽の契約なので帰りますと言い出した。こうしてアイリスが口を差し挟む間もなく、名前を偽った事を謝罪してアイリスの仕事と言う事になる。それにしてもあんな辺鄙そうな場所、今から帰りますと言っても帰りの列車が無いんじゃないのか。
母からの依頼と言うのは、目の前に迫ったアイリスの誕生日のお祝いの招待状を打つ事だった。そしてこれが宛先のリストだと出された名簿を見るとアイリスはやけに男性が多いと言う。ああ、そうでしたか、虚偽の名前でアイリスを呼び寄せてお見合いパーティーでしたか(だから駅前で父が「立派な職業婦人だな」と言った時に少し眉を顰めたのか)。特にアイリスが一人の名前を見とがめる。
アイリスが文句を言おうと正式に契約した仕事なのでヴァイオレットは招待状を打つ。その中のエイモンだけはダメだとアイリスは言うが、これはあなたの母親からの依頼だと言うヴァイオレット。招待状を打ち終えて、そもそもヴァイオレットはC.H郵便社の職員である訳だから戸口にその招待状を自分で投函する。流石に手が足りないのでアイリス父も手伝った様だ。
社交辞令でアイリス父が大したもてなしが出来ないが帰ろうと言うと、ヴァイオレットはその文言どおりに大した事のないもてなしに帰ると言うものの、この景色は大したもてなしだと言う。嘗て見た風景と重ね合わせたのか。それにしてもこの村は水田なんだよね。稲作社会。
こうしてアイリスの誕生日パーティーが開かれる。露骨に母親は男性を紹介するが、そこにエイモンが混じっていた。ヴァイオレットに出すなと言ったが、アイリス母の依頼だから出したと言う。
自分の思いを悉く潰された上に、最後の一線までも無視されて怒ったアイリスは席を蹴って家の中に入ってしまった。主賓がこの有様ではアイリスの両親も最後に招待客に謝るしかない。
なぜこんな事をとヴァイオレットが聞くとアイリスは過去を話してくれた。こう言う機械的な相手だから話すのだろうが、実はエイモンは幼馴染みでずっとよくしてくれたからエイモンも自分の事を好きなのだろうと「愛してる」と告白したのにエイモンは君は幼馴染みとしか見られないと言われたのだと言う。つまりふられた。つまりヴァイオレットに言わしむれば「言い寄ったけど拒絶された」のだ。
アイリスはどうしているのかと訊ねるアイリスの両親に泣いていると事情を包み隠さず話すヴァイオレット。それを受けてアイリスはあんたは人の心が分からないと言う。そうなんだけどね、アイリスは人の心が分からないから苦労している。でも今回、アイリスが愛していると言ったのにそれを拒否された事でカザリを出て首都ライデンで仕事を得ようとしたのを知ったヴァイオレットは「愛してる」はとても勇気のいる言葉なのだと知った。
ヴァイオレットはアイリスに両親へ手紙を出そうと勧める。お詫びの手紙を差し出そうと。伝えられない心は手紙で伝えられると。こうしてヴァイオレットが打った手紙はアイリスの両親に届けられた。ヴァイオレットはアイリスの心を伝える事が出来たのだ。
ライデンに帰る為に駅に来たアイリスだが、またも水たまりで足を泥にはめる。故郷に錦を飾るつもりで来た仕事だったが、結局両親にも何も示せずに帰る事になる、そんな気持ちだったかもしれないアイリスに父親は誕生日おめでとうとアイリスの花を渡してくれた。ヴァイオレットが打ってくれた手紙がアイリスの両親の心に届いたのだ。まあ請求書は来るんですけどね。
アイリスはこのアイリスの花が満開の時に生まれたから両親がアイリスとつけてくれたのだと言う。そしてそれで思い出すのはヴァイオレットだ。少佐は初めてヴァイオレットと会った時、名前が無いと言うので思案した結果、そこに咲くスミレ=ヴァイオレットを名前としてつけてくれた。
「君は道具でなく、その名が似合う人になるんだ」
前回もそうだったけど、最後にサブタイが心に染み渡る。