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舟を編む・第11話・最終回

全ての見出し語のチェックが終わった大渡海は遂に印刷の段階に。一枚の紙に表面16ページ裏面にも16ページで合計32ページ、大渡海は約3000ページと言っていたのでそれに近い値だと32の倍数では94x32=3008と言うのが出て来る。大体こんな感じか。同人誌印刷も初めて出した頃は4の倍数でないといけなくて、本文がそれに満たないと白紙ページになるよと言われた頃があった。

馬締と荒木は大渡海の刷出し完成の報告を兼ねて松本の所へ御見舞に。海側から見て乗っている(筈の)江ノ電が右に走っているので藤沢方面から鎌倉方面に向かっている。降りた駅は形と言い海抜9.1mと言い稲村ヶ崎駅らしい。駅を出て西に向かって音無川を渡る。その後はどう辿ったのかは分からないが松本宅に到着。

奥さんの話では松本は起きていると言うし、すぐに出てこられそうだったので割合大丈夫なのかなと思ったが、端々にあまり大丈夫じゃ無さそうな様子が描かれていた。大好物だと言う洋菓子に手を付けない。
参考資料

刷り見本を見て松本は完成が待ち遠しいと言うが、その一方で辞書は完成してからが本番、刊行後も用例採集に努めて改版を続けないとならない。

庭を見ながら松本は馬締に海外の辞書事情について語った。確かに欧州や中国では国家プロジェクトとして辞書編纂を行った歴史がある。康煕字典が有名だが、康煕字典は字典として後世に名を残すのみならず日本の字体の基準となる康煕字体となっている。のみならず字典の文字順の規範になり、それはさらにはUnicodeの漢字コード配列順にもなっている。ド嬢じゃないが、名前だけ知っておいて損はないw

スペインでも国立言語アカデミーが統一国家スペインの公用語のスペイン語の規範となるべく辞書を国家プロジェクトで作った。カタルーニャ州独立運動で知られる様にスペインは複合国家なのだ。それ故に国家統一性の為の施策が必要でこれはその一貫。

康煕字典の方は康煕帝が自身の業績の一つとしての性格を考えていた面もあるが上述の様にスペインの辞書は違う。あとから松本が言う様に国が金を出す辞書と言うのは国の統制を受ける辞書と言う事になるのだ。日本でも明治以降にそれを考えた様だが事業は頓挫したとの事。

最後に松本は二人に伝えないとならない事があると言った。食道に癌が発見されたと言う。ああ、この歳で食道癌はもうどうにもならないだろう。そうでなくとも食道癌は治癒が難しいらしい。
参考資料

梅がほころびかけ、春の気配が見えてきた頃、大渡海の刷出しが完了したと言う連絡が編集部に届いた。感無量で何を言って良いか分からないと言う編集部のみんなのところに電話が入った。松本が亡くなったと言うのだ。

ああ、完成に間に合わなかった。

刊行を目前にして営業部では大渡海の販促計画を立てる。リーダーは宣伝広告部副部長の西岡。西岡、副部長様になっていたよ。確かにそっち方面の才能はあった。ただ、あの一件で上層部に睨まれてしまったらここまで来られないと思うのだが、成績がそれを上回ったかな。どうりで良さそうなマンションに住んでるしw

この辞書を一人でも多くの人に送り届ける仕事の一端を担っているのを誇りに思っていると結ぶ西岡。
参考資料

そして遂に完成。完成を祝って月の裏(あの香具矢の店)の座敷で打ち上げ。馬締は整理してから後から行くと言う。気持ちの整理をつけて行きたいのだ。一人残っていた所に西岡がやって来た。西岡の仕事、大渡海を売るのはこれからが本番。しかし編集部もこれから松本が言っていた様にこれからがある意味の本番。大渡海の後書きに西岡の名前が入ってるのはどうなんだと西岡は言うが、馬締も視聴者も思っている様に大渡海は西岡抜きでは出来なかったのだから当然だろう。

出版記念パーティーでは松本の遺影も飾られ、そのさなか受付から編集部の人宛の手紙が届けられた。松本の奥さんが届けてくれた様だ。中には松本が荒木に一つだけ訂正があると書かれていて、それは荒木の様な編集者には二度と出会えないと言ったのは間違いだった。馬締と言う編集者に出会えたのだからと。


舟を編むなかなか面白かった。地味な内容だったかもしれないが、久しぶりに辞書が買いたくなる話だった。ただ、今の私はもうきつい老眼なので紙の辞書は正直辛いのだ。若い人に言っておきたい。がんがん辞書をひいて辞書を真っ黒に出来るのは若いうちなのだと。

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