プラスティック・メモリーズ・第8話
今回ツカサとアイラが回収に行った先の顧客はこれまでに何度かOSの入れ替えを行った人だった。人格が変わると言ってもそのおばあさんはそれは関係なくていつも同じ様に接するから問題ないと言うのだ。
そう割り切って考える人に接してツカサは考える。何かのはずみでOSを入れ替えたギフティアが以前の記憶を取り戻す事はないのだろうかと。それでミキジロウをはじめとして色々な人達に聞いて回ったが、全員一致でそれはあり得ないと言う。一応理屈上はPCのOS入れ替えと同じなら前のメモリは残ってないんだけどね。だからミチルはこれだから素人はといつもの調子でツカサを叱る。
ツカサとしてみれば、万が一アイラにその時が来ても、OSを入れ替えて以前のアイラの記憶が戻らないかと言う期待なのだろう。
そんな事を考えている時にさるギフティアがやって来た。第3ターミナルサービスの管轄のギフティアを所有者が連れて逃げ出し、どうやらこの第1ターミナルサービスのエリアに逃げ込んだらしいので、回収にやって来たのだ。それの補助をツカサが任される。
第3ターミナルサービスのアンディは巨乳のギフティア。
アイラが恐れをなしてツカサの影に隠れるが、アンディを見てエルが「オリビア」と叫んで飛びついた。ああ、なるほど、このアンディは今回の話のひとつのポイントとなるOS入れ替えをしたギフティアか。アンディはエルの事を知らない。初対面だと言うアンディを見てエルも理解した。彼女はオリビアのOS入れ替えギフティアなのだと。他人の空似だったと引き下がるエル。
アンディの担当するギフティア回収は、すぐに逃亡していた二人を見つけて捉えた上、あと一週間の期限を残して問答無用で回収を行う。仕事を終えたアンディは二人を引き裂くのが仕事だからと言う。課長は手際がいいねえと言うが、第1ターミナルサービスは最後の日まで一緒に暮らさせて、所有者とギフティアのアフターサービスまでするから手間がかかっている。この方針にしたのは三年前にカヅキが言い出したものだそうだ。
一旦帰ったアンディだったが、ある日エルからツカサにお願いが入る。あんな人違い事件があったけど、あれがきっかけでエルとアンディは仲良くなって、しかもエルから花火大会の方針話を聞いたアンディが是非それを見たいと言って来たと言うのだ。でもその花火大会はオリビアとの思い出のもの。同じ素体のアンディと二人きりで行くのは辛いからツカサも来て欲しいと言うお願いだった。
そんな話をツカサとエルがしている間、アイラもミチルもツカサがエルと何を話しているのか気にしている。まあアイラはありだけど、以前からミチルはよく分からないままツカサの事を気にする様になって行ってるな。
結局アンディとエルとツカサとアイラの4人で花火大会へ。エルはこの花火大会でギフティアがOSを入れ替えたら何があっても記憶を取り戻さないのを身をもって知るだろうと言う。案の定、花火大会に喜ぶアンディだったが、エルが止めたクラゲジュースを美味しいねと言って飲んでいた。どうやら以前のオリビアはこのクラゲジュースを苦手としていたらしい。そしてアンディはこれを飲んでも全く以前の反応を示さない。味覚刺激があっても何も起きないのだ。
人混みの中、はぐれたら困るから手をつなごうとツカサがアイラに言ったものの、子供じゃないんだからと一旦拒否したアイラ。でも繋ぎたそうな雰囲気はあった。それなのに、エルに呼ばれてあっさりツカサはそっちの方向へ。いかんな、ツカサ。
そしてここで手を繋がなかった為に、やっぱりアイラは人混みの中でツカサ達とはぐれる。困った事にツカサははぐれても長い間それに気づかない。大きな打ち上げ花火があがったタイミングでやっとそれに気が付く。エルは「頑張れ、男の子」とツカサを送り出すが、こんなに気づいていない時点でダメなんじゃ。
大きな音を怖がるアイラが人気のないベンチで耳をふさいで怖がっている所に、さんざん走り回って到着したツカサ。一人ぼっちになっていたのを見つけてもらってアイラは喜ぶが、一度見失った事でツカサがとうとう決心をした。
アイラが好きだと告白。
背後では光と音とを強烈に打ち出す打ち上げ花火。
ああ、今回はこの記憶をアイラに刻み込む話だったかな。
でも告白されて混乱したアイラ、お断りしちゃったよw
「無理です」=「お断りです」とはちょっと意味が違うかもね。